電力自由化が始まりましたが、皆様は切り替えましたか?
新事業者の中では、東京ガスが見当していて、既に首都圏で20万世帯以上が切り換えたとか。
また沖縄地区に初めての参入者が出てきましたね。「イーレックス」と「沖縄ガス」の共同会社で「沖縄ガスニューパワー」と言うのですが、今年の10月よります商業施設向けに参入を開始し、その後一般家庭に供給を始める予定だそうです。目指している数値目標は、沖縄電力の-3%だとか。
私はまだ様子見で切り換えていませんが、全体でもまだ7%くらいしか切り換えていないそうですね。
というのも、各電力事業者のキャンペーンってわかりにくくないですか?
正直、どの電力事業者のプランが本当に得するのか損するのか?
どんな人が得して、どんな人が損するのか?
キャンペーンでは、どの事業者も年間1万円近く安くなりますよと高らかに叫んでいますが、本当でしょうか?
今回は、電力自由化で得する人と損する人の基本的な違いについて紹介します。

結論1 単身世帯は切り換えてはいけません
単身世帯の場合、電力会社との契約が基本料金20Aの契約のところが多いでしょう。20Aというのは、ワンルームマンションや一部屋だけのアパートなどが対象の契約となります。新電力事業者との契約の場合、そもそも20A契約はできない事業者が多いです。契約できても高くなる事業者もあります。すぐに今の契約を見直してみてくださいね。
それでも20A契約で安くなる事業者はどこか無いかと調べたらありました。それは、「イーレックス」。20A契約で年間-1202円ですが安くなります。ただし、30A以上の場合は他の事業者のほうがお得ですのでご注意ください。

結論2 別荘をお持ちの方は切り換えたほうが断然お得
別荘・セカンドハウスをお持ちの方で、使う頻度の少ない人はこれを機会に切り換えるべきです。別荘所所在地により各社プランが違うので、どこがいいとは言えませんが、20Aでも十分な場合には、20Aで契約できてしかも割安になる電気事業者を選んでください。
地域により20A契約が割高になる場合もありますので、その場合は30A契約のままで割安になるところを選んでください。別荘やセカンドハウスの場合は放っておくのが一番お金がかかります。まあ、さほどお金には困っていない方々なので、電力自由化?関係ないね。と言う人も多いかもしれませんが。

結論3 セット割りには注意が必要だ
1 ガス会社とのセット割
ガスとセットで契約してくれると電気料金を安くしますというサービス。電気を単独で契約するよりも更にお得ですよというプランです。賃貸契約で住居を借りている場合、引越しの多い人の場合などは、契約と解約が一社で済むのでめんどくさくなくていいかもしれません。
2 携帯電話キャリアとのセット割
携帯電話キャリア大手3社は、顧客の奪い合いに必死です。携帯電話とセットで電気料金を割り引きますというサービスも、顧客の囲い込みの手段の一つにすぎません。セット契約にすることで携帯料金が毎月数百円ほど安くなります。ポイント制度も充実しているので、お得感はありますね。
一見オイシそうなプランですが、携帯そのものを買い換えてキャリアを変更する場合、iphoneユーザーなど頻繁に機種を交換する人(同じキャリアで変更するなら問題ありませんが)、携帯の契約を解除するとセット割りは適用でなくなるのでご注意ください。
また、違約金にも注意が必要です。落とし穴は、更新月。2年縛りのある携帯電話の契約を、契約更新月以外に解約をしないと違約金が発生します。引越しの多い方にはおすすめできません。
3 ガソリン会社のとのセット割
現在(2016年4月12日)では、首都圏のみの展開ですが、ENEOSでんきと昭和シェル石油がセット割を導入しています。ゼネラル石油も近々参入するようです。セット割り内容はガソリン価格の値下げです。
ENEOSでんきの場合、付き150リットルまでリッターあたり1円引き。昭和シェル石油の場合は、月100リットルまでリッターあたり10円引きというプランです。つまり150円引きか1000円引きかという比較に見えて、一見すると昭和シェル石油のほうがいいと思いますが、実はそうではありません。ガソリンの値引きだけを考えるとそうなるのですが、肝心の電気料金の割引率が全く違うのです。
20A/一人世帯 | 30A/二人世帯 | 40A/三人世帯 | 50A/四人以上世帯 | |
ENEOSでんき (2年契約) | -0.7% -334円 | -6.8% -7580円 | -7.7% -9997円 | -8.3% -12519円 |
ENEOSでんき | +0.1% +72円 | -6.1% -6749円 | -7.0% -9063円 | -7.6% -11476円 |
昭和シェル石油 | +18.7% +9240円 | -0.3% -312円 | -0.3% -331円 | -0.2% -300円 |
一般家庭、大人2人子供2人で月に100リットル程度の家なら、ENEOSでんきのほうがトータルで有利ですね。(微妙な差ですね)
4 ネット事業者とのセット割
大手のプロバイダーが新規事業者と提携してプランを出してきています。例えば、OCNと東京ガスのセット割プランは、ネット回線料金+ガス料金+電気料金のセットで割引を適用しますよというサービスです。トリプルセット割というやつですね。確かに安い気もしますが、どことどこを比較して結果いくら安くなるのか、こうなってくるとわけわかりません。しかも契約も「切り替え」となると、めんどくさいし,まして解約となると契約期間がどうのこうのと、さらに厄介ですね。
新入生や新規で住居を借りる人なら、ネット、ガス、電気を全て一本化できるので楽かもしれません。
5 コンビニエンスストアとのセット割
コンビニ業界からは、ローソンが参入してきました。「まちエネ」というサービスですが、バックは中部電力です。セット割と言っても特に目だったものはなく、ローソンのポイントであるPonta
のポイントが少し貯まる程度です。(ポイント還元率0.5%)
電気料金自体も割安とは言えずに、「さあ、どうでしょう?」と言うところです。
6 旅行会社とのセット割
これは大手旅行会社であるHISが参入したサービスHTBエナジーですね。HTBエナジーは、比較的広い地域をカバーしており、サービスを受けられる地域が多いのが特徴です。セット割の内容は、旅行代金が安くなるというものでしたが、2016年の初めの初夢フェア以外は適用がありません。今後に期待するしかなさそうです。
電気代金も使用量に関わりなく5%安くなると言うのは魅力で、一人暮らしなら断然HTBエナジーが良かったのですが、20A契約は3月31日をもって申し込み終了となりました。(ケチ)
注意が必要なのは解約違約金です。契約から1年以内に解除すると「9千円+税金」を違約金として取られます。(他は3千円程度)
7 ケーブルTV事業者とのセット割
東急パワーサプライは、東急電鉄が始めたサービスです。東急電鉄では、ケーブルTV「イッツコム」を展開していますが、イッツコムの契約家庭がセット契約をすることで利用料の一定金額の割引を受けられるサービスです。電力基本料金が最大9.6%、電力使用料金が最大5.0%、これに加えてケーブルTV代金最大350円の割引となります。では、40A契約の家庭で比べると年間最大7800円以上もお得になります。さらに、電気料金を東急のクレジットカード(TOKYU CARD)で支払うと、ポイントも還元されて、約1万円程度の割引になります。
しかし、ケーブルTV契約者以外にとっては、割引率が低くなるので注意してください。
8 今後出てくるかもしれないセット割
色々な事業者が電力には参加してきていますが、今後サービスが具体化する可能性がある事業者は、大手スーパーマーケット、自動車会社、ハウスメーカー、家電メーカー、外食産業などがあります。まだ詳細は未定なものが多いのですが・・・。
ただし・・・、
無理に切り換えなくてもいままで通りでいいんじゃないというのが本音かもしれません。
(参考:新電力比較サイト http://power-hikaku.info/)
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